傑作。グロいグロいとの前評判でしたが、作中作のB級ホラーのゴアが確かに「うわぁ」って感じではあったけど慣れてる人なら平気なレベル。本作のキモは表面的なゴア描写うんぬんよりも、「狂っているのは誰か?」という問いにある気がする。シリアルキラーでおまけに人種差別主義者の兄ちゃんはわかりやすく狂ってるけど、唯一主人公に「何があっても味方だ。お前を守る」と言い切る人でもあるんだよね。さりとて、「狂っているのは常識人の方でした」という単純な結論には飛びつかせないラストシーンよ……。感傷を寄せ付けないリアルな感じが良い。人間て、本来こういうものだよね……