麻菜

ファウンドの麻菜のレビュー・感想・評価

ファウンド(2012年製作の映画)
4.5
ホラーが大好きな12歳の少年、マーティ
彼の家族には、それぞれ彼が見つけた秘密があった
母はラブレター、父はアダルト雑誌
そして兄は、部屋に生首を隠している
数日で新しくなる、大抵は黒人女性だ
8000ドルという低予算の製作費ながら、国際映画祭42部門受賞、50部門ノミネート
世界各地の映画祭で、賞と話題を掻っ攫った
ここまで過小評価されなかった、ファウンドフッテージホラーはなかなかない
本作の演出で一番秀逸だったのは、両親殺害のシーンを音のみで表現したこと
作中ではここまでずっと、ゴアシーンのビジュアルを前面に押していたにも関わらず、両親殺害のシーンではその一切を見せなかった
ここまでのスプラッタシーンの記憶により、想像力がさらに掻き立てられるというこの伏線、そして美学
ラストシーンのビジュアルなんて、しばらく頭にこびり付いて離れなかった
見せかけの平穏は狂気を生む
この作品は単なるホラーではなく、ホラーの仮面を被った隙のないジュブナイル映画だった
麻菜

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