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ファイナル・カットのmotoのレビュー・感想・評価

ファイナル・カット(2012年製作の映画)
2.5
EU Film Days より。

膨大な数の映画で編み上げた男女のラブストーリー。
服を着る動作とか、細かい動きを複数のシーンでスムーズに繋げる技術がすごい。どんだけ映画見てたらこんなの作れるんだろう。1本見ながら何百本も見たような気分。

ただ、文脈の異なるシーンを「ありふれた」異性愛規範&ロマンチック・ラブ・イデオロギーに組み込んでいいの?とは思う。
あとめちゃくちゃ男目線よな…。女は男が追いかけ求める対象。映画史の問題でもあるけど、それ以上にこの作品の作り手の問題と感じる。(それ自体は罪ではないにしろ)もはや「普遍的」と銘打つべきでない映画を(そうでない映画やそうでないシーンも含めて)寄せ集めて、一面的なストーリーを現代に再提示してるわけだから。
白人に偏ってるのも気になった。「ありふれた」物語であればあるほど、そこに問題を感じつつ、はじかれた謎の疎外感。
てな感じで、楽しさとモヤモヤがせめぎあってモヤモヤが勝っちゃう映画だった…。
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