本当に怖いのはどっちだ?
DVの恋人から逃げ出したセシリア(エリザベス・モス)。恋人は自殺したと聞かされるが、それ以降起こる不可解な事件に追い詰められていく。
「ソウ」シリーズのリー・ワネル監督によるホラー。前作「アップグレード」はアクション映像に新鮮味があったが、本作のホラー演出はオーソドックスな視線移動などを駆使したじわじわくる怖さで、邪道だけど巻き戻して確認しながら見てしまった。とは言っても、犯人は透明人間だとわかっているわけで、得体の知れないものに襲われる怖さというよりは、襲われていることを理解してもらえず精神的に追い詰められていく怖さ、まさに精神的なDVで追い詰められていくことのメタファーなのかな。