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インディ・ジョーンズと運命のダイヤルのkuuのレビュー・感想・評価

4.0
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』
原題 Indiana Jones and the Dial of Destiny.
映倫区分 G
製作年 2023年。上映時間 154分。
ハリソン・フォード演じる考古学者インディ・ジョーンズの冒険を描くアドベンチャー映画の金字塔『インディ・ジョーンズ』シリーズの第5作。前作から15年ぶりの新作となり、過去4作でメガホンをとったスティーブン・スピルバーグはジョージ・ルーカスとともに製作総指揮を務め、ジェームズ・マンゴールド監督にメガホンが託された。
因みに、『インディ・ジョーンズ』シリーズで唯一、スティーブン・スピルバーグが監督を務めていない。
監督から離れるという決断は、すべてスピルバーグのアイデアやそうです。
宿敵フォラー役をデンマークの名優マッツ・ミケルセン、インディとともに冒険を繰り広げるヘレナ役をクリエイターとしても知られるフィービー・ウォーラー=ブリッジが務める。
そのほか、シリーズにも登場したサラー役のジョン・リス=デイビスがカムバック。
スペインの名優アントニオ・バンデラスも出演する。
シリーズおなじみのテーマ曲を手がけた巨匠ジョン・ウィリアムズが引き続き音楽を担当。
なお、ハリソン・フォードは本作の公開時に80歳。
ディズニー映画の主役を演じた最高齢記録となる。
これまでの記録保持者は、『ストレート・ストーリー』(1999年)公開時に79歳だったリチャード・ファーンズワースです。
んで、ハリソン・フォードは、インディー・ジョーンズの役作りのために、毎日40マイル(約64㎞)のサイクリングやウォーキングで体を作ったそうなお疲れハリソン。
んで、勝手ではありますが評価は贔屓目加点で。

考古学者で冒険家のインディ・ジョーンズの前にヘレナという女性が現れ、インディが若き日に発見した伝説の秘宝『運命のダイヤル』の話を持ち掛ける。
それは人類の歴史を変える力を持つとされる究極の秘宝であり、その『運命のダイヤル』を巡ってインディは、因縁の宿敵である元ナチスの科学者フォラーを相手に、全世界を股にかけた争奪戦を繰り広げることとなる。

今作品はハリソン・フォード版完結編として善き作品でした。
監督のジェームズ・マンゴールドは『LOGAN/ローガン』と同じような仕事をし、老いたインディの最後の冒険を素晴らしい形で締めくくっていました。
ただ、前作にオマージュを捧げようとするあまりか、今作品は常に登場するナチスのようなおなじみの要素を巧みに取り入れ、インディがトレードマークのパンチを繰り出す機会を十分に与えたり、ゾッとするような不気味な生き物との遭遇を可能にしたりしている。
このノスタルジックなアプローチは、前作と比較すると淡白になる危険性をはらんでいるが、マンゴールド監督は、爽やかでダイナミックなタッチでアクション・シーンを巧みに操り、その場を盛り上げている。
インディのキャラに対する彼の深い理解は、スクリーンで描かれる説得力のあるキャラ・アークや、ローガンのキャラクター・アークと似ていなくもないニヒリズムの散りばめ方からも明らかかな。
ジョン・ウィリアムズの時代を超越したスコアは、最初の象徴的な音から観客の心に響き、壮大な雰囲気で映画を席巻していた。
この音楽は、観客をインディ・ジョーンズの冒険的な世界へと難なくいざない、時には背筋を凍らせ、また魅惑的な旅の舞台を整える。
今作品は、ハリソン・フォードが演じた象徴的なヒーローの、ほろ苦くも楽しい別れの曲となったかな。
欠点がないわけではないが、今作品はその不完全さを受け入れ、ファンが喜ぶ楽しい体験を提供している。
お馴染みのセットや人間関係に新鮮なひねりを加えた、愛情を込めて作られた "ベスト・ヒット "の総集編のように感じられることも多い。
だが、個人的にはそれでいいんやろなぁと。
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