寿マーガリン

インディ・ジョーンズと運命のダイヤルの寿マーガリンのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

良過ぎてマッツミケルセンの事しか考えられない…


本作のレビューを書く前にどうしても言っておきたいことがある。
マッツミケルセンが童貞を殺す服ならぬ、オタクを殺す服を着て出てくるシーンがあるんですけど、もう細胞レベルで『𝑺𝑼𝑲𝑰…』が溢れ出してしまい、こんなシュッとしたイケメンがナチスの役をやって本当に良いのだろうか?憧れてしまう子供がいたらどうするんでしょうか?と社会正義の念すら浮かんできました。軍服の男を嫌いな女はこの世にいません。ココシャネルだってそうだったように、軍服というのはフェチズムの塊ですね。本当にカッコいい。映画館でマッツのナチス軍服姿を見た時は「こんなっ、やだっ……あぁ!」と頭を掻きむしりました。2000円でこんな姿を見せてくださっていいのでしょうか。物価が狂っています。口角が上がりっぱなしで、10万円の糸リフトより多分効果がありました。
マッツミケルセン、いい〜薬です。


さて、本題に戻りますが、
インディージョーンズは子供の頃に観てから本当に大好きな作品のひとつで、遺跡が好きでミステリーハンターになりたいと憧れていた子供の頃は、何度も繰り返し観ていた作品でした。
80歳とは思えないハリソンフォードの姿もすごいですが、ちゃんとそれなりに歳をとってる姿をこうして世界に発信しているのも良くて、生身の人間の素晴らしさみたいなものを感じました。
作中、「イヤ、流石に無理でしょ」「流石に死ぬでしょ」と思うシーンがめちゃくちゃありますが、それを苦しそうというか困った感じの表情で画面の中を大暴れ。ハチャメチャに飛び回るの姿はたまりません。イカれたカーチェイス、電車の中での逃走劇、水中でのウナギとの格闘シーン。どれもこれもめちゃくちゃで、エンタメ濃度が濃縮されたほぼ原液みたいな感じで、3時間一度も飽きる事なく観ることが出来ました。
アルキメデス…あの日見たものを棺のデザインにするなんて…すごいな。この辺のストーリーもすっごいタイプで、まさかインディージョーンズがタイムスリップするなんて思わなかったし、予備知識なしで観て良かったと思いました。


「明日はどんな冒険が待っているだろう」
「そんな日々は終わったのさ」
みたいな会話で思わず泣きそうになってしまったのは、
自分が歳をとったからではなく、私はまだ全然冒険していないのに、冒険のワクワクとは無縁の日々を送っているからかもしれない。

エジプト人のタクシー運転手さんが「俺も行くよ。パスポートを持ってくる。インディー、俺は冒険が、砂漠が恋しい。」みたいなこと言うシーンでも胸が張り裂けそうだった。

冒険って必要なことなんだな。
知らないところで知らないもの食べて、知らない道を歩いてみること。そこで困ったり酷い目に遭ったとしても、自分の思うように動き、やりたいことをやる。

これって実は、出来る時間ってほんの僅かで、人生100年時代とは言うけど、多分冒険を楽しめる時間って数えちゃいけないくらい僅かな時間しかないような気がする。

白髪がどうとか、ヒアルロン酸がどうとか、そんなことにお金をかけるのはやめて、自分の行きたい場所へ冒険に行こう。その方が、ずっと素敵な自分になれるだろう、と感じて、映画を見た後すぐに美容クリニックのカウンセリング予約をキャンセルした。大丈夫、俺にはマッツミケルセンがいる───────。


映画は、偏屈高齢者が大暴れ!美しい国々で、やりたい放題の追いかけっこ〜最終的にはtheハッピーエンド〜って感じだったけど、私があのアルキメデスの板持ってたらいつに戻りたいかな。全然戻りたいとかないんだよな。何やっても今の自分になる気がするんだよな。ジュラ紀の地球とかは見てみたいけど。
私がインディーだったら駄々こねてあのまま現在に戻らなかったかも。アルキメデスとお話しして、めちゃくちゃドヤって満足して死ぬ。