80歳を超えているハリソン・フォードが二本足で歩いて、理路整然と会話できている時点で奇跡に近いのに、ある程度確立されたフォーマットを持つこのシリーズを、3時間の尺でも飽きさせないように構成している時点で、素晴らしい偉業を成し遂げた映画だと思う。
実際、陸海空全てで冒険を繰り広げながら、とっちらかりすぎずに、第1作目のオマージュも織り交ぜた帰結に持っていくのは見事なストーリーテリングだった。
もちろん、ネオナチ役のマッツがグダグダの指揮能力にもかかわらず求心力を持ちすぎていることや、スパイっぽい女性キャラクターが登場した意味や、唐突な時間旅行などなど、ツッコミどころは多々あるが、コメディ要素として捉えられる程度に感じた。
そもそも私が、シリーズ自体に対する記憶も思い入れもあまり強く持っていないが故に、笑って観ていられたのだと思う。
ハリソン・フォードの活躍っぷりを前にしたら、もう文句の付けようもない。
世界最高齢のアクション俳優としてギネス認定されて欲しい。されるべきだろう。
ただ、所々字幕の翻訳に違和感があるなと思っていたら、まさかの戸田奈津子で腰を抜かした。
この人のカムバックは誰が望んだものなのだろう。
