老インディ
15年ぶりとなるシリーズ最新作にして(そして多分)完結編となる『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』はスピルバーグとルーカスのテイストがたっぷりと染み込んだ冒険活劇だ。
齢80を超えてなお一線に立つハリソン・フォードが演じたキャラクターでハンソロと並ぶ人気を博すのがご存知インディアナ・ジョーンズ博士。
本作はオリジナル3部作、そして『クリスタル・スカルの王国』でメガホンを撮ったスピルバーグからジェームズ・マンゴールドにバトンタッチ。
てっきり『ローガン』のような展開になるだろうと覚悟していたが、そこはあくまで王道の冒険活劇に徹し最後までアトラクション感覚で楽しませてくれる。
冒頭のCG処理での若返りを除けば、インディ・ジョーンズもすっかりおじいちゃんなわけで、そのあたり実にもっちゃりとしたアクションだがこれはこれで「老い」に逆らわずに潔い。このあたりトム・クルーズのアプローチとは対照的だ。
終盤のトンデモ展開もシリーズのお約束みたいなもので、このあたりよく考えればこういう展開をずっと繰り返しるなと思うが、マット・デイモンのボーンシリーズとは違いこちらは何故か飽きが来ない。
おそらく物理的に最後だろうと思われるインディの冒険譚。ハリソンよ永遠に。