06

インディ・ジョーンズと運命のダイヤルの06のレビュー・感想・評価

3.6
冒険野郎が家に帰る映画だった。だがしかし。

今回のインディーは巻き込まれる一方で、明確な目的と欲望を持って動いて居るわけではない。代わりにエレナが物語をひっぱるが、こちらも動機と行動が不明瞭。マッツが演じる博士だけが目的と行動が合致している。

………となると、博士の物語が1番見たくなってしまうのは自然な心の動きだろう。それが悪人だとしても。出来れば博士の目論見をインディこそが阻止して欲しかった。それが主人公の役目の筈だろう?なのに後半物語はとんでもない方向に行って、思わぬ幕切れをする。


個々のアクションやディテール、ギミックは良かったが、僕にとって手放しで拍手するような映画ではなかった。トップガンやゴーストバスターズなど、90年代名作の続編シリーズが軒並み良かったからこそ、虚しい寂しさを感じる。




○冒頭の列車シーンであまりにも人が死にすぎるのが耐えられなかった。飛行機から軍服の青年たちを蹴落とすときもそう。「ナチになんてなるからよ!」ナチだったら皆殺しにしてもいいのか?
○カジノで鞭を振るうシーン。鞭がいかに人の尊厳を傷つける代物かを目の当たりにした。そりゃ銃をつきつけられるよ。
○パジャマにジャケットに半月刀ってキャラの強さが大変いい。
○映画全体で、とにかく人が死ぬのが全然好きになれない。主要キャラの被害者に対する罪悪感のなさもだめだった。
○冷蔵庫のマグネットのギミックがいい。
○ところで、良く銃を撃つ博士の側近は、ドイツ語入門を読んでたけどドイツ人なのか?それともアメリカ人でナチスに憧れてるのか?博士に付き従う動機が知りたい。
06

06