シーケー

インディ・ジョーンズと運命のダイヤルのシーケーのレビュー・感想・評価

3.9
インディ・ジョーンズシリーズに何を求めるかは人によって違うと思うけど、自分にとっては異国情緒=オリエンタリズム=植民地主義の映画で、批判も当然だけどそこが他にない好きな映画です。
前作がアメリカ国内から始まりその後の南米はイマイチだったのと比べて、今作は旅情的な意味で素晴らしかったです。60年代NYからモロッコ、シチリア、ギリシャと2時間半をかけて進んでいく様はまさに映画の楽しみみたいな気持ちになりました。異国情緒の舞台として古くから描かれるモロッコが今回の一番の見どころで、自分が行ったことのあるタンジェの街が長すぎるカーチェイスの背景として魅力的に描かれていて、またいつか行きたいという気持ちになりました。モロッコの街の旧市街には細い路地が多くてそこを無理やり進んでいくのも楽しいし、見晴らしがよく複雑な家並みと海が見えるところで車が壊れるのもロマンがあります。
そういうあたり前のエンタメが最新のインディジョーンズにあふれていてうれしかった。