いずみたつや

インディ・ジョーンズと運命のダイヤルのいずみたつやのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

冒頭の若きインディの姿を見ていると、なんだか初期の作品をリアルタイムで観ているような錯覚に陥ってきて、序盤は思いの外楽しむことができました。

特に列車でのアクションシーンは(最近列車アクション多すぎません?)、クライマックス級の盛り上がりで手に汗握るものだったと思います。

老いたインディが登場してからも無理に「若作りしないアクション」に好感が持てました。

しかし、キャラクターの薄さはつらい。マッツ・ミケルセンの悪役はヴェルナー・フォン・ブラウンが下敷きにされていると聞いて期待していたのですが、どうもインパクトに欠けるし、ヒロインのヘレナはやっていることが敵か味方かよく分かりません。

それより何より許せなかったのがクライマックス。考古学者として失格な上に、歴史への敬意がまったく感じられないインディの言動があまりにショッキングで開いた口が塞がりませんでした。目の前に広がる夢のような世界を前に、自らの意志で「現実」に帰る決断をしてこそ感動的なラストになったのではないでしょうか…。