後半に続く中での橋渡し的なチュートリアルを含む前半。
複雑な環境で育った主人公が生きていく為には将棋を指すしかなかった事が様々な視点から描かれており、葛藤が深い。
本来望んだ姿ではないながらも、もがき苦しみ愚直に進む主人公を倒錯的に神木隆之介が演じている。
また、有村架純も普段とは異なる役柄で特徴ある人物を担う。
有村架純が演じると全て『良い人』に見えてしまうのは否めない為、このキャラクターのアクの強さからするとややパワー不足かな。
清純派というジャンルでは歴代でも図抜けた才能を持っている女優だからこそ、もっと壊れた感じの演技を鑑賞してみたいと思った。
将棋という世界の孤独な戦い、育成過程の特質性など一般的にはあまり知られていない部分の話が興味深く面白かった。
漫画原作な為、そちらと合わせてみることでより世界観が浸透するタイプの物語。
