都部

インビテーション/不吉な招待状の都部のレビュー・感想・評価

1.4
友人と結婚した元妻からの招待を受けてパーティーに参加した主人公。あの人が穴兄弟あの人が竿姉妹と関係性の煮凝りのような空間に不穏と気不味さが同居する中、シームレスに流れ出す集団自殺を教唆するセラピー動画。この物語は何処に向かうのか。私にも分からん。

ただひたすらに冗長──という印象が強くて、この手の映画の先行き不透明な不穏な雰囲気をチラつかせて最後まで見せるという悪手が徹底されている時間泥棒的な映画と言える。『衝撃の結末!』と銘打たれたラストも、布石もなくそれがアリなら何でもアリやろがいという冷めの感情しかなかったのが残念か。宗教と暴力が引き金となる悲劇という面でも弱くて、開幕一時間の上滑りしているだけの表面的な宴シーンのが後に期待できるぶん見ていられたというのはある──どっちにしても好き好んで見るようなシーンはないんだけども。主に悪い意味で静謐で平坦な波のない映画なので、これに熱狂した映画祭という煽り文句も嘘臭い。時間を割いた描写が丁寧に結実しないのは見るに堪えないものがあるという話です。
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