MikiMickle

インビテーション/不吉な招待状のMikiMickleのレビュー・感想・評価

3.0
シッチェス・カタロニア映画祭グランプリ

2年前に別れ、全く音信不通になっていた元妻イーデンから突然パーティーの招待を受けたウィル。
高台の元我が家である豪邸に恋人のキーラと共に訪れ、旧友との再会を果たす。

ウィルとイーデンとの間にあった悲しい過去とトラウマ。
まだそこから立ち直る事が出来ないウィルと違い、元妻イーデンは以前とは全く違う明るい姿になっていた。

繋がらない電話。来るはずの友人は来ない。
窓には新しく鉄格子がつけられていた。
ドアに内側から鍵をしめようとする元妻の新しいパートナー。
パーティーには、彼らを救ったという新興宗教の仲間が二人いて……
疑心暗鬼になるウィル。

新興宗教を勧める彼ら。ぎくしゃくするパーティー。
それを見てみぬふりをする友人たちとの温度差。
始終不穏な空気が流れる。

そして、懐かしくも悲しみの残る元我が家で、過去の思い出が回想として甦る…

間違っているのは自分なのか。
悲しみの過去に囚われすぎているのか。

イーデンたちは何を企てているのか。
それは自分の妄想に過ぎないのか。

疑心暗鬼とトラウマと、何が正解なのかわからない疑惑の時間が刻々と過ぎていく…

これ以上書くとネタバレになるので書きませんが、
この不穏な空気感の持続とその緊張感は最後まで途切れず進み、様々な怪しげな雰囲気と出来事と疑惑、葛藤、トラウマを感じるスリラーでした。

そしてラスト。
その後に待つであろう世界の物事と、その事実に対しての現実問題とのリンクと想像を感じ、ある意味で闇を感じました。
最後の最後まできちんと不吉感と不穏感があり、ブラックユーモアともいえる描写によって人の闇を考えさせられました。

心の闇は、簡単に消せるものではない…ましてや…


私的意見では、
ワイン瓶で顔面ぼっこのシーンで、やられてもやられても何度も顔あげるやつの顔が最後の一瞬でぐじゃぐじゃになってる‼きゃっ♪と思い、意気揚々と巻き戻して見てみたら普通の傷だったからガッカリした……残念…
勝手に「アレックス」みたいになってるかと思ってた(笑) この顔がぐっじゃぐじゃだったら評価上がるのになぁ…
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