鋼鉄ジーグを下敷きにしたイタリア映画というからあまり期待してなかったけど、面白いです。貧困、階級、ギャング、緊縮財政、低成長といったイタリアの背景を反映させた内容。そのせいかヴァイオレンスな描写が多く、生々しい雰囲気が漂っている。
エンツォとアレッシアの関係性は『レオン』を想起させるけど、その深い関係になるまでの描き方は雑かなあと思いました。こうした部分は作品全体に見られるもので、登場人物の感情の変化が唐突すぎる点は引っかかる。
役者は断トツでルカ・マリネッリでしょう。頭がイカれた悪役を好演していて、魅せられました。復讐心に囚われていく不気味さも◎。