eigajikou

皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグのeigajikouのレビュー・感想・評価

4.0
ガブリエーレ・マイネッティ監督は日本のアニメを見て育っていてとても詳しい。
B級映画のノリだけど素晴らしい俳優の起用、演技、演出で厚みのある面白さ。
主演のクラウディオ・サンタマリアは
エルマンノ・オルミ監督『緑はよみがえる』での人格者の大佐役とは別人演技で、
人付き合い苦手でダメ生活中年男エンツォを見事に造形。
敵のヘンで凶暴な自己中男ジンガロ役のルカ・マリネッリはパオロ・ヴィルズィ監督『来る日も来る日も』では優しく繊細なインテリ青年役でやはり別人演技。
イタリア映画はネオリアリスモからの伝統で役者に演出はあまりしないのだけと、
本作ではしたとのこと。
ヒロイン・アレッシアの設定や舞台の社会状況などはイタリア映画の社会性を反映させる伝統も受け継ぎ、
日本アニメへのリスペクトをエンタメダークヒーロ映画に昇華しいてる。
監督が意識したのは『レオン』だそう。
イタリア映画祭2016で鑑賞。
(イタリア映画祭2017で来日した『マフィアは夏にしか殺らない』『愛のために戦地へ』のピフ監督も日本のアニメに詳しかった。アラフォー世代は日本のアニメを見て育ったそうだ)

ルカ・マリネッリくんの目にやられちゃいますよ。
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