きょむ

Viva!公務員/公務員はどこへ行く?/オレはどこへ行く?のきょむのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

主人公ケッコがなかなかのクズ男。これがイタリア男さ!という皮肉の意味も込めて、おそらく必要以上に誇張してマザコンで男尊女卑な男として描いているのかなとも思うけど。それにしてもなあ。
公務員ってそんなにいいものか?と現代日本の社会環境に慣れてしまっているのでそう思ったんだけど、それ以上に失業率が高いイタリアでは終身雇用で福利厚生もしっかりしている公務員は、やはり魅力的なのかなあ。
リストラ担当者が飛ばす先の僻地が僻地すぎて、「そもそもイタリアの田舎の地方公務員が北極行くような仕事ある?」とか思うんだけど。
まあ、国を挙げての雇用切りだから、国からの命令が下ってというアレなのか?
しかしケッコさん、クズ男特有の図太さで、赴任先で自分の居場所を見つけるのが上手い上手い。そこはほんとすごいなと思ったわ。
そして何故か女にモテるんだよ、普通のおじさんなのに。ラテンの血だろうか。
赴任先ノルウェーが、絵に描いたように寛大な国で。彼女も何回も結婚してそのたびに子供出来て、全員人種も違うし、子供たちも自由だし、元カレと何故か一緒に住んで、その元カレは男と再婚するという自由っぷり。
ケッコさん、青信号になってすぐ前の車にクラクション押さないことや、列の割り込みしないことや、人種差別しないことにビックリしてたけど、
当たり前なんだよ。
ただ、ノルウェーの一日中日が昇らない冬に病んでしまう気持ちは分かる。日が短いだけでも病みがちなのに、一日中日が昇らないとかほんと気分下がる。
北欧の生活水準高い割に自殺が多いのは、そういう原因もあるっていうもんなあ。
まあ、そんだけ粘ったわりに自分に子供が出来て、しかもマラリアの心配があるとなれば、やっぱり仕事はやめるよね。
粘ったのにな、とは思うけど。家族の幸せが一番ってことなのかなあ。
この奥さんもそんな次々彼氏との子供妊娠すんのもどうかと思うんだけど。仕事にとらわれない幸せを見つけたということで、ハッピーエンドオチ。
きょむ

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