のちこ

愚行録ののちこのレビュー・感想・評価

愚行録(2017年製作の映画)
3.9
「たくさん頑張って、たくさん我慢して、そういうのがプツッと切れたんです」

たしかに日本は階級社会なのだ
生まれを変えることはできないし、はなから得られないものがあるのが人生だ
これは決して特殊なシチュエーションの話ではなく、本質的にはありふれた、そのへんにある物語なのだと思う

そういうやるせなさが全体を通してよく描かれていた

石川監督の「ある男」も逃れられない血がテーマだったが、見終わった後のどうしようもない無力感を引き出すこの力、彼の持ち味なのだろう

それにしても、満島ひかりさん、何考えてるかわからない女を演じさせたら日本一だな
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