めたわに

愚行録のめたわにのネタバレレビュー・内容・結末

愚行録(2017年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

胸糞からきました!

とんでもない映画です。胸糞に胸糞を重ね、最後のオチとして破壊力ある爆弾を投下。邦画嫌いな私もコレには屈伏。

冒頭から妻夫木演じる武志のバス(入浴じゃない)シーンから胸糞。登場人物皆悪人というか、これでもかこれでもかというほど登場人物皆胸糞。
子供を虐待死(ネグレクトか)させる武志の妹光子(満島ひかり)。本作でもプライベートでもやらかしてしまった小出恵介が演じる田向の非道。田向の同僚で一見いい人そうで女を騙して抱く渡辺。光子を有名私立大学のワナにはめる夏原。夏原への嫉妬に狂う宮村。その宮村から夏原に乗り換えた尾形。皆毒舌というか性格が悪い。
妹のネグレクト事件を抱えながら、ある一家の殺人事件を追う記者の武志が、事件の真相に迫りながら、彼彼女らの愚行を観客に知らしめていく。全く関係のない愚行の連続。観る我々は一体何の関係が?の積み重ね、ラストになり全ての?がつながり❗に至る。
武志が追っていたある一家の殺人事件は、実は田向家であり田向は夏原を妻に迎えており、この殺人は夏原に恨みを持っていた光子の仕業だったというオチ。
しかもその事実を知る過程で、武志は妹光子を悪しざまに言う宮村を殺し、取材の際に手に入れていた尾形(宮村の昔の交際相手)のタバコの吸殻を残し犯人に仕立て上げる。

何という無駄のない胸糞ストーリー。これだけでも100点なのだが…


光子がネグレクトで殺してしまった子の父は………
伏線があるので途中でもしやと思う方もいるかもしれませんが、これで200点満点です。冒頭の武志の胸糞シーンも納得です。

原作は貫井徳郎と知りこのデキにも納得。貫井さん都立高校から早稲田大学卒とあるが、慶應に何か恨みがあるのでしょうか?

胸糞好きには絶対オススメ!
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