このレビューはネタバレを含みます
現実にあった世田谷一家殺害事件を思わせる事件を
記事にするため関係者にインタビューしていくうちに 関係者同士の内部事情が少しずつ明かされていく…というあたりまでは雰囲気も良くドキドキして観ていたのだが
妹の光子（満島ひかり）が同じ大学の学生だったというあたりから急速にテンションダウン。
淳子（臼田あさ美）が思い出したといって田中に電話かけてきますが そんな大きなできごと いままで忘れてたの？
その後の田中（妻夫木聡）とのシーンも
観客にビックリさせたいのか 事件の謎を追わせたいのかどうにも中途半端感が否めない。
あの撮り方 筆者の大嫌いな黒沢清にそっくり。
というのも 田中は最初から犯人がわかってて この事件を調べてたんだよねっていう説明のアプローチがヘタすぎ。
ここは見せ方でだいぶ違ったはず。
原作は読んでいないが 同じ原作者の貫井徳郎さんの「慟哭」は読んで面白かったので おそらく原作はもっと面白いんでしよう。
重くて暗くて救いようのない物語は好きで
結構その手のどの映画も複数回観て理解を深めようとするのですが
今作は2回目を見たいと全く思わせない 珍しく薄っぺらい映画。
当時 映画館に行こうか迷いましたが 行かなくて正解でした。
