Automne

オールド・ジョイのAutomneのレビュー・感想・評価

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)
4.0
とってもChillで身体がととのう作品。
犬可愛い、自然綺麗、犬可愛い、森空気良い、温泉気持ち良い、犬可愛い、みたいな映画。
行きと帰りで政治情勢やアメリカの社会問題をラジオとして取り上げることで、ふたりの関係性、服装(赤短パンと青シャツ)、リュックの色(赤→社会主義的、青→資本主義的)に意味合いが現れてくる。ヒッピー的に社会にあぶれているほうが赤いリュックで左を歩き、結婚し家庭を持ちアメリカ社会に溶け込んでいるほうが青いリュックで右を歩く。民主党と共和党の話がのちのちになって響いてくる。そういう意味ではメタファー的にいろいろ込めてはいるだろうが、単純な社会からのトリップとして気持ち良いので何も起こらなくても良質な出来。
タイトル単純に大人の嗜み的な意味かと思ってたら、インド女性のレジ打ちエピソード“悲しみは使い古した喜び”というセリフから来てるのがサリンジャー的ネーミングセンスを感じる。
もしかすると中原中也の“汚れちまった悲しみ"は同じようなものを表しているのかもしれない。
インディペンデントらしさの詰まった良作です🫰
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