凄いなぁ
こんなに言葉少なに
（噛み合わない会話は
幾つも続いたけれど
そのうちの本当の言葉は
あの一言だけな気がする）
繊細な感情がヒリヒリするほど
伝わるなんて
「悲しみは使い古された喜び」
同じ街で（多分）生まれ育った
幼馴染 旧友
同じ価値観で同じ事で笑い転げ
同じ夢を語り
会話は無くても
きっと通じあっていた親友
（そこにそれ以上の感情が
有ったのかどうかは
観た人の憶測でしかない）
時を経て
別の人生を歩むようになり
その街に留まり家庭を持ち
もうすぐ父親になる男のもとに
相変わらず自由に
（ある意味 孤独に）生きている男が
久しぶりに戻ってきて
覚束ない地図を頼りの
キャンプに誘う
大きな出来事は何も起こらない
意味の有る会話も
ほぼ交わされない
家に残して来た妊娠中の妻からの
電話が気になり心ここに在らずの男と
視線だけでそれを疎む男
お互いへの
決定的な批判や裏切りや幻滅は
無いものの
嗚呼もうこの2人は
この2人のままでは
居られないのだなと分かる
そんなヒリヒリした緊張感が
深い自然の美しさ
濃い緑の森や静かな山道や
そんなものとうまく
バランスの取れている不思議
良作でした🥰
ケリー・ライカート監督作品
初見でしたが
『Wendy ＆Lucy 』（2008）も
気になる
