初鑑賞ケリーライカート監督作品。フィルムグラフィーを観ると、昨年の「FIRST COW」ら高評価の映画が並ぶがどれも詳しく知らなかった。
本作は、映画交流会で紹介してもらい、アマプラで見つけてさっそく鑑賞しました。
なるほど、削ぎ落として僅か73分、ストーリーといえば、男同士の友達が一晩キャンプして帰るだけなんだけど、、
なぜか心に残る、不思議な魅力のある映画だった。
マークは奥さんが妊娠中、もうすぐ父親になる。仕事も家庭も順調な人生だ。
ある日、マークの旧友のカートから電話で誘いを受ける。「これからキャンプに行かないか?良い温泉を見つけたんだ。」と。
マークは、妻に承諾を取ろうとするが、奥さんはイエスともノーとも言わない。
「明日は早くあっちを出れば昼までには帰って来られるから、、」
お出かけをできるだけ最小にしようと繕う旦那の言い方が実によく分かる😅
俺もそうやって許可を求めてきたなあ〰️💦
友達のカートは、マークと違い自由人?
というよりヒッピーのような生活をしているようだ。
マイクと別れてからの彼の行動が説明やセリフがないけど、なんかとっても切ない。
あれだけ奥さんに気を遣って出てきたのに、僕にはマークがこの旅をあまり楽しんでいるようには見えなかった。
お目当ての温泉を見つけられない計画性のないカートに対して、腹は立ててはいないし、別の場所にキャンプを張り、次の日に温泉にたどり着くのだが、、
本当に何も起こらない映画です。
でも、何だか気になるし、ほんの少しずつじわじわ染みてくる。
僕はもうこの2人は一緒に旅することはないだろうなって感じてしまった。
人生を歩むことは、一方で道を切り捨てていくこと、、2人の道は次第次第に離れてしまっている感じがしました。
2人の男の小旅行に同行するあのワンちゃんがよい味を出していて、名脇役!
ラジオから流れてくる政治ニュースとの関係性は良く分からなかったです。
この監督さん、もう少し観てみたいです。