ケリー・ライカート1本目。
曇り空、マークの妻の丸いお腹、2度の妻からの電話、それから不意に映る左手の薬指に指輪がはめられた手、帰った後ひとり夜道を彷徨うカート。終始台詞は少ないけれど、これらの短い…
"停滞"のロードムービーとはなんとも面白い。やはり本作も『ウェンディ&ルーシー』と同様に、ゼロ年代らしい作品と称すべきものであった。何も考えずに観てもその心地良さに酔えるのだが、ちゃんと向き合おうと…
>>続きを読む2回目 2024.05.03イメージフォーラムで。
前回は話もよく分からず、ちょっと好きになれない作品だったが、2回目の今回は少し好きになれた。
漠然とした不安や悲しみがふたりそれぞれにあって、で…
このレビューはネタバレを含みます
温かで稠密な湯に浸かったように、この曇天やあの緑葉の鮮やかさ、息をつめてナメクジが姿勢を変えていくのを見つめるように、ふと気づく湯が流れている音とか、棒を咥えた犬が跳ね飛ぶように、伸びた髭を濡らして…
>>続きを読むウィル・オールダムに風呂で肩をマッサージされるダニエル・ロンドンが指輪を隠すように左手をお湯につけるショットにゾクゾクする。あの二人の関係性から漂う時間感覚、物語内での時間経過と哀愁が映画ならではで…
>>続きを読む悲しみは使い古した喜びと語る友人。かつて心を通わせていたはずの友とあの頃に戻るにはお互い様々なものが変わりすぎてしまった。
時を経て取り巻く環境が移り変わりふたりに生まれてしまった溝。ふたりの間に漂…
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