まるで産湯に浸かるような映画
一つ一つ丁寧に穢れを落としていくような…。
優しくて、暖かくて。
そこにトランスジェンダーとネグレクトをスパイスにして、ほろ苦さを混ぜくつくつ煮込んだような映画。
とても綺麗で美しいなぁと思ったけど、私はその美しさが砂を噛むような気持ちになった。
私の周りにLGBTのカップルがいるのだが、彼らと接していると『普通の人と何ら変わらない』とひしひしと感じる。
でも劇中の生田斗真演じるりんこはなんだろうか…少し誇張している感じがしてならない。綺麗に綺麗に。女性よりも女性らしく。優しく繊細に。
それが私はすごく嫌だった。
なんか全体が神聖化を少しされている感じがした。
すごく劇中に素敵なセリフが散らばっていてとても良かったけど、その1点だけがどうしようもなく引っかかって受け入れられなかった。