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ドラゴン・タトゥーの女のEDDIEのレビュー・感想・評価

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)
4.5
何度観ても色褪せないルーニー・マーラのリスベット。名誉毀損で訴えられ後がない記者ミカエルはダニエル・クレイグ。最強のバディムービーかつ切ないラブストーリー。とある失踪事件を調査中に芽生える恋心。オープニング「移民の唄」カバーverは至高の出来。

〈感想〉
デヴィッド・フィンチャー監督作品の中でも特に思い出補正の強い映画です。
なによりもルーニー・マーラ演じるリスベットの個性の強さ。

公開の10年前といえば、私自身人生の岐路に立っていた時期でした。
初めて本作を観たときの衝撃。
リスベットはコミュ力皆無なんですけど、めちゃくちゃ強いし、すごいハッカーだし、そして主人公ミカエルにものすごく必要とされてるし、と。
リスベット自身が性的虐待を受けるという胸糞描写もあるわけですが、鬱憤を晴らすかのように逆襲するシーンには興奮したものです。

ただ、久しぶりの鑑賞はまた感想が変わりました。
とにかく切ない…これは叶わないラブストーリーなんだと。
当時はリスベットのキャラクターにばかり目がいってしまいましたが、ストーリーに目を向けると何とも悲しい恋物語になっているわけです。

もうね、ミカエルはダメな男です。
名誉毀損で訴えられ借金を抱え、それを覆せるという虫のいい話を信じて、次にリスベットという女性ハッカーに行き着くのです。
リスベットは警戒心満載なわけですが、徐々に心を許し始めて、でもコミュ障な彼女は愛情表現の仕方がわからないから全部不器用。
そんなドラマを積み上げてからのラスト。
もうね、救いようがない!ミカエルはバカ野郎だよ!

あとはとにかくオープニングのカッコ良さ。
「移民の唄」がかかるオープニングに移行するスムーズさと映像のスタイリッシュさ、そしてなによりも「移民の唄」の歌のカッコ良さ。
数ある映画のオープニングの中でもベスト級に好きです。

しかし、欲を言えば、続編はこの2人のミカエル&リスベットで観たかった…。

〈キャスト〉
ミカエル・ブルムクヴィスト(ダニエル・クレイグ)
リスベット・サランデル(ルーニー・マーラ)
ヘンリック・ヴァンゲル(クリストファー・プラマー)
マルティン・ヴァンゲル(ステラン・スカルスガルド)
ディルク・フルーデ(スティーヴン・バーコフ)
エリカ・ベルジェ(ロビン・ライト)
ニルス・ビュルマン(ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン)
アニタ・ヴァンゲル(ジョエリー・リチャードソン)
セシリア・ヴァンゲル(ジェラルディン・ジェームズ)
ドラガン・アルマンスキー(ゴラン・ヴィシュニック)
若年のヘンリック・ヴァンゲル(ジュリアン・サンズ)
ビルエル・ヴァンゲル(マーティン・ジャーヴィス)
リヴ(アーリー・ジョバー)
イサクソン刑事(アラン・デイル)
トリニティ(レオ・ビル)
ミリアム・ウー(エロディ・ユン)
アニカ・ジャンニーニ(エンベス・デイヴィッツ)
ハリエット・ヴァンゲル(モア・ガーペンダル)

※2022年自宅鑑賞116本目
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