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ドラゴン・タトゥーの女のYYamadaのレビュー・感想・評価

ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)
3.8
オリジナルを凌駕する作品は!?
【リメイク映画のススメ】

◆本作 (リメイク作品)
ドラゴン・タトゥーの女 (2011)
・製作国: 🇺🇸アメリカ
・主演: ダニエル・クレイグ
    ルーニー・マーラ
・監督: デヴィッド・フィンチャー
・製作費: $90,000,000
・興行収入: $232,617,430

◆オリジナル作品 (リメイク元)
ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 (2009)
・製作国: 🇸🇪スウェーデン
・主演: ミカエル・ニクヴィスト
ノオミ・ラパス
・監督: ダニエル・アルフレッドソン
・製作費: $13,000,000
・興行収入: $104,395,170

〈リメイク作品のポイント〉
・ハリウッドのメジャー、プロダクション、監督、俳優による「英語圏」市場向けのグローバル化

〈見処〉
①スウェーデン発の傑作サスペンス、
 鬼才D.フィンチャーがリメイク!
・『ドラゴン・タトゥーの女』(原題:The Girl with the Dragon Tattoo)は、2011年のアメリカのミステリー映画。
・本作の舞台は、現代のスウェーデン。
経済誌「ミレニアム」の発行責任者で経済ジャーナリストのミカエルは、スウェーデンの資産家、ヘンリック・バンゲルから40年前に起こった親族の少女、ハリエットの失踪事件の真相追究を依頼される。
・成功の陰に隠された一族の過去に手がかりの掴めないミカエルは、一族の弁護士から天才的な資料収集能力の持ち主として、肩口に龍の刺青(ドラゴン・タトゥー/ルビ)を背負う痩せ細る小柄な女性、リスベットの紹介を受ける。
・天才ハッカーのリスベットとともに捜査を進め、ハリエットの日記に記された聖書にまつわる数字が、ロシアの国境付近で未解決のままとなっている連続猟奇殺人事件と関連性を突き止めるのだった…(公式HPより抜粋)。
・本作は、スティーグ・ラーソンの世界的ベストセラーを映画化したスウェーデン映画『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(2009)を、『ソーシャル・ネットワーク』の鬼才デビッド・フィンチャー監督がハリウッド・リメイクしたミステリーサスペンス。主演のダニエル・クレイグとルーニー・マーラに加え、助演陣もクリストファー・プラマー、ステラン・スカルスガルド、ロビン・ライトらハリウッド・トップクラスの厚い陣容をキャスティングしている。

②結び…本作の見処は?
◎: オリジナル作品が持つ「重苦しく猟奇的な作風」を生かしつつ、言語をスウェーデン語から英語に変えても違和感を感じさせないデビッド・フィンチャーの演出が冴える。オリジナルよりも明らかに解りやすい作品となっているのは、監督としての力量差であると思う。
○: 本作で描かれる天才ハッカー、リスベットはオリジナルよりも女性的で、ラストシーンは少し切ない。シリーズ続投は無理だと思わずにいられないルーニー・マーラの身体を張った演技は、本作でしか見られない?
▲: オリジナル作品よりも人間関係や事件の真相も然ることながら、宗教的な背景もずいぶんと浅くなってしまった感あり。

〈リメイク作品の判定〉リメイク ○
どちらも傑作ですが、ミーハー(死語?)の自分としては、オリジナルの持つ猟奇的な雰囲気よりも、リメイク作品におけるフィンチャーのスタイリッシュで分かりやすい演出とダニエル・クレイグとルーニー・マーラのスター俳優のキャスティングを推したい。

演出    : リメイク ○
配役    : リメイク ○
特殊効果  : リメイク ○
ストーリー : オリジナル ○

スウェーデン製作「ミレニアム」三部作も改めて連続鑑賞をしてみたい。
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