Norisuke

オクジャ okjaのNorisukeのネタバレレビュー・内容・結末

オクジャ okja(2017年製作の映画)
1.9

このレビューはネタバレを含みます

遺伝子組み換えによって産み出されたスーパーピッグにより、食料問題を解決しようとする世界。韓国の山奥でオクジャと名付けられたスーパーピッグと一緒に育ったミジャはオクジャを家族同然に可愛がっていたが、彼女が知らないままに出荷される時が来て…な話。
序盤のスーパーピッグの素晴らしさを滔々とプレゼンするCEOの資本主義的いやらしさと、美しい山や森の中でミジャとオクジャが戯れる対比は面白いし、オクジャの質量の迫力も凄い。
ただ、全体的にどうも間延びしている印象。唐突に出てくるやる気のないイケメン運転手(ゴリ押しアイドル?)や、広告塔として出ていたムツゴロウおじさん的なスターの失墜、CEO姉妹の確執など、敵側の設定を詰め込みすぎて描写が足りずにおざなりで進行していくのはマイナス。
それ以前に、一頭育てるのに10年かかるという時間の長さ(一頭で何人前取れるの?普通の豚でいいんじゃない?)や、世界中から選ばれて託された農家のハズなのに食用動物に名前をつけさせてペット同然に育てるところ、遺伝子組み換えの影響か言葉の意思疎通も出来てるような知能の高そうなオクジャをソーセージにして食べたがるアメリカ人、といった設定の面でも破綻しかけてるのは気になった。
『スノーピアサー』の時も感じたけれど、善側も妙に露悪的に描くのは監督のセンスなのか文化なのか…。
Norisuke

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