tomoo1106

ハートビートのtomoo1106のネタバレレビュー・内容・結末

ハートビート(2016年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

カリコレの先行とFilmarksの試写会で鑑賞。


予告編でニコラス・ガリツィンのセクシーさとキレッキレッのダンスシーンにやられて、すごく楽しみにしていた映画でした。
観終わっての感想は、大傑作になり得る素材が揃っていたのにもったいない…!


気になった点
◎2人の恋愛パート
せっかく「通学途中」の地下鉄の駅で出会うという設定なのだから、それを生かして、お互いがどんどん気になる存在になっていく過程を、もう少し丁寧に描いてほしかった。
数カットでもいいから通学中に何度もジョニーの演奏をルビーが聴いているシーンが挟まれば、ジョニーが詐欺あった時に、あんなに毎日演奏頑張って稼いでたのに感も増すし、ルビーがジョニーに、演奏に怒りが感じられると説教する場面の説得力も増すはず。
1.5回くらいしか演奏を聴いていない相手に、急にあんなに説教されても反発したくなるわ…と思ってしまった。



◎ルビーとジョニーのダンスと音楽に対する姿勢
ルビーがコンテンポラリーの授業で注意を受けた時に、追いつく為にどんな努力でもします!というけど、全然努力しているシーンがなかったのが残念だった。
授業以外で個人的に努力しているシーンが挟まるとラストの感動も、もっと増したはず。

ジョニーがバイオリンを盗まれてから、演奏できなくて辛い感じがあまりなかったこと。
お金を稼ぐ為に必要なのはあるけれど、冒頭であんなに音楽に対しての熱い思いを上半身裸で語っていたのに…。



◎2人が大会を目指すと決めるシーン
家賃も払えなさそうなんだから、あんなにキャンドル買って無駄遣いしちゃダメでしょ!!!と心の中でツッコんでしまった(笑)
ロマンチック演出じゃなくて、音楽に対する熱い思いを持っている彼だからこそできるような、もっと音楽を絡ませた演出に寄ってほしかった。



上記に書いた以外にも思うところは色々あったけど、一番はラストの大会で優勝するシーンにカタルシスが全然感じられなかったこと!
主演2人とスイッチ・ステップのダンス&演奏シーンは素晴らしかったけど、個人的に地下鉄のダンスバトルシーンが、この映画で一番テンションが上がった。
色々ストーリーにツッコミどころがあったとしても、あのシーンを超えるものをラストに観られたら、ガーッと盛り上がって全て帳消しになった気がする。
そして出場チームが3チームしかなかったことも衝撃だった…。
ダンス&演奏シーンはがっつり見せなくても、予選があったりするなどして、大規模な大会感を演出してほしかった。


ダンスシーンのキレが本当にすごい、演奏シーンも迫力があるし、何より主演2人に華がある。
その他の女優、俳優さんも魅力的だったので、残念で悔しい気持ちを込めて厳しめに評価をつけました。
悔しい気持ちにさせるほど魅力的だった出演者の方々の、今後の活躍に期待!
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