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テキサス魂のHKのレビュー・感想・評価

テキサス魂(1970年製作の映画)
4.0
本作も久しぶりに鑑賞。初見は淀川長治氏の「日曜洋画劇場」でやはり約40年前。
名優ジェームズ・スチュアート(当時62歳)とヘンリー・フォンダ(当時65歳)の2人が凸凹カウボーイ・コンビに扮し、のんびりした演技で楽しませてくれるコメディタッチの西部劇です。

大好きな作品なんですが、知名度の低さはFilmarksのマーク数が物語っており、非常にもったいない(こんな邦題つけるからだ!)。
録画ビデオを大事に持ってましたが数年前にようやくDVDが発売され購入。

この作品、ミュージカルスターのジーン・ケリー(当時58歳)が『ハロー・ドーリー!』に次いで製作・監督したという珍しい作品でもあります。
今回はミュージカルではありませんが、オープニングではスチュワートとフォンダの貴重な歌声が聴けます。

原題は、“The Cheyenne Social Club”
初老のカウボーイ、ジョン(スチュアート)のもとに手紙が届き、兄の遺産として“シャイアン・ソーシャル・クラブ(?)”の経営権が舞い込みます。
これ、実は高級娼館なんですが、そうとは知らないジョンと相棒のハーリー(フォンダ)ははるばるテキサスからワイオミングのシャイアンまで遺産を相続しに・・・

西部劇としては異色と言えますが、酒場の乱闘や決闘シーンもちゃんとあります。キレイどころも揃ってます。
スチュアートは『リバティ・バランスを射った男』では決闘でジョン・ウェインに助けられましたが今回はフォンダ・・・いや違う?

私生活でも親友同士だったというスチュアートとフォンダの絶妙な距離感のとぼけた演技がなんともいえません。初老のオヤジ2人のバディ・ムービーです。
堅物のスチュアートにプレイボーイのフォンダ、どちらも田舎者で銃の腕はイマイチ(ホント強そうに見えません)という設定。

今のご時世ではデリケートな表現もあるんでしょうが、堅いこと言わずに大らかに楽しんでいただきたい作品です。
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