JTKの映画メモ

マンチェスター・バイ・ザ・シーのJTKの映画メモのレビュー・感想・評価

4.5
辛くて痛い過去を持つ男の話ってのは知ってたので嫌がらず観て良かった。観てて辛いのは嫌だからね。
他人のいるところで泣くのが嫌なので「泣ける」ことを謳ってる作品はなるだけ避けているが、この映画は数回ボロボロ泣きました。ええ。泣いたとも。
アメリカ映画にありがちな辛い過去を乗り越える人の話ではなく乗り越えられない不器用な男とそれを取り巻くあまりにも普通な市井の人々のストーリー。
映画は押し付けがましくなく言葉少なに淡々と、そんな人々の"Gentleness"を映し出す。
これはアメリカ映画にありがちな安っぽいヒューマニズム映画とは一線を画した優れた「人間賛歌」映画だと思う。
エンディングのシーンなんて憶い出すだけで泣けてくる。
観たばっかりだから言うけど生涯のベスト10に入れたいくらいの素晴らしい作品。