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ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.0
1954年、アメリカ。52歳のレイ・クロック(マイケル・キートン)は、シェイクミキサーのセールスマンとして中西部を回っていた。そんなある日、ドライブインレストランから8台ものオーダーが入る。
どんな店なのか興味を抱き向かうと、そこにはマック(ジョン・キャロル・リンチ)とディック(ニック・オファーマン)の兄弟が経営するハンバーガー店“マクドナルド”があった。
合理的な流れ作業の“スピード・サービス・システム”や、コスト削減・高品質という革新的なコンセプトに勝機を見出したレイは、壮大なフランチャイズビジネスを思いつき、兄弟を説得、契約を交わすのだった。
フランチャイズ化は次々に成功していくが、利益を追求するレイと兄弟との関係は急速に悪化。
やがてレイは、自分だけのハンバーガー帝国を創るため、兄弟との全面対決へと突き進んでいく……。
世界中にフランチャイズを広げたマクドナルドに隠された、マクドナルド兄弟とフランチャイズを広げたレイ・クロックの対立とマクドナルドがいかに世界中にフランチャイズを広げたかについての実話を元にした映画。
マクドナルド兄弟は、ハンバーガーなど人気商品に絞ったメニューの簡略化、作業毎に分業して流れ作業でハンバーガーを作る「スピード・サービス・システム」、ミルクシェイクはアイスクリームを元に作るなど高品質にこだわるなどの経営方針で、マクドナルドを成功させた。
レイ・クロックは、マクドナルドをフランチャイズ化して全米に広げるために、ミルクシェイクを本物に近い味の粉の原料に変えるなどして更なるコストカットして、全米にフランチャイズを広げるが、クロックの短期的な利益追求に走り質を落とす姿勢はマクドナルド兄弟の怒りを買い、経営権などをめぐって泥沼の訴訟合戦になる展開に力を入れた演出は、ファーストフードのフランチャイズだけでなくチェーン店が広がることで地元企業や文化が割りを食ったり、利益追求が行き過ぎて商品の質を落とすなどの弊害に対する反省も込められている。
全米のマクドナルドは、ミルクシェイクの原料をアイスクリームに戻したり、放牧した牛の肉を使ったグルメハンバーガーが流行っている。
日本でも、普通のハンバーガーのパティより厚みがあり質が良いマックグランも、利益を上げている。
サービスの質とコストのバランスが上手くいく企業が利益を上げていることを、この映画を通して分かる映画です。
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