rage30

ウォー・ドッグスのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

ウォー・ドッグス(2016年製作の映画)
-

このレビューはネタバレを含みます

アメリカ国務省に武器を売る、青年2人組の話。

映画のタイプ的には『ウルフ・オブ・ウォールストリート』や『ソーシャル・ネットワーク』に代表される、イケイケな若者の成功と挫折を描いた作品ではあるのですが、本作が面白いのは主人公が武器商人である事。

武器商人のイメージとはかけ離れた、二十代の若者が政府相手に商売をする事にも驚かされたし、彼らが経験するエピソードも強烈。
ヨルダンからイラクまでトラックで武器を運んだり、アルバニアで1億発の銃弾を仕入れたりと、アンダーグラウンドな武器商人の世界を垣間見れたのは面白かったです。

主演はマイルズ・テラーとジョナ・ヒル。
マイルズ・テラーはいつも通りの不満を溜め込む役柄でしたが、ジョナ・ヒルはいつもと違って、ちょっと怖いジョナ・ヒルを見れたのが新鮮でしたね。
変な笑い声とかジョーカーっぽかったし、友達を友達と思わない所業はソシオパスっぽいな~と思ったり。

事件のオチを考えると、「再梱包代くらい払えよ…」と思うのですが、アルバニア人くらい踏み倒せるという自惚れがあったのでしょうか。
結局のところ、人と信頼関係を築けない…もっと言えば、人を信用する事が出来ない事がジョナ・ヒル演じるエフレムの弱点だったのかなと。
まぁ、逆にそういう性格だからこそ、あそこまで成功出来たとも言えるわけですが。

監督はトッド・フィリップス。
『ハングオーバー! 』と『ジョーカー』の間に作られた作品という事で、『ハングオーバー! 』的なエクストリームな笑いと『ジョーカー』的な社会派なドラマをミックスした作品の様に感じました。
監督のフィルモグラフィを考えると、両者の橋渡しとして、重要な意味を持つ作品なのかもしれません。
rage30

rage30