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妻と女記者の一のレビュー・感想・評価

妻と女記者(1950年製作の映画)
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30年代のMGM映画『妻と女秘書』を下敷きにしたらしいが、これが“悪しき”日本的家族形態からアメリカ的核家族への移行を奨励する、GHQの占領政策に沿った作品に見事にアレンジされている。このことは菅井一郎が終盤ハッキリと口にするし、伊豆肇が何度となく「妻は自分ではなく両親と結婚したのだ」と不満を漏らすように、“家”と結婚した妻を復員してきた夫が自らの手に取り戻す話であることも台詞で示される。それはそれで結局は女性蔑視的だとは思うのだが、映画としては大変おもしろいです。角梨枝子への強引なプロポーズに失敗して会社休む二枚目半の池部良かわいい。
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