ミシナ

あしたのパスタはアルデンテのミシナのレビュー・感想・評価

4.5
ある家族の愛と赦しと絆のはなし、とっても良かったです。
自分の体の一部のように思う愛する人と、街を一緒に歩けない、家族に隠し通さなければいけないという苦しみに耐え続けて来た主人公と兄。家族の和を壊さないためだとしても、心は不自由で縛られ続けるのはとてもつらい…そんな苦しみを「自身の体験」として分かってくれていたおばあちゃん。
兄弟としての確執も、我が子の事なのに受け入れられず拒む両親も、同じく叶わずと分かっていて思いを寄せるアルバも…幸せそうな家族の内情はこんなにもボロボロ。

それでも決意で意志を示したトンマーゾの思いに応えるかのようなおばあちゃんの爆弾。
「普通」という世間の枠組みや押し付けや偏見が、人を雁字搦めにしている現実。
誰もが自分の個性を大切にそれぞれ自分らしく生きられる事がいちばんですよね…
交差するかのようなラストがとても良かったです!
ミシナ

ミシナ