らすかる

ウインド・リバーのらすかるのレビュー・感想・評価

ウインド・リバー(2017年製作の映画)
3.8
・胸糞系
・フロンティア3部作
・「走らせたい」が印象的

面白かった、というと何か語弊があるような感がありますが、面白かったです。
ミステリーかなと思ってたけど別方面の展開でした。
恥ずかしながら全く知らなかったアメリカの現実を学ぶことができました。
自分の無知を知ることができて、そこから検索をかけることで色々知るきっかけになるのも映画を観る醍醐味と言えるのかもしれません。
フロンティア3部作と呼ばれるものの1つに位置付けられるようで、残りの作品も見たいと思いました。

とにかく本作の内容は一言で言ってしまうと胸糞系。
ただこういったことが現実に起きているのは事実だし、それが生じる構造的な背景にもまた人間のエゴが隠されていることを考えると、ただ外側から「向こうの世界は恐いな…」と思うのは何というかお門違いな気がしました。
犯罪に限らず、人間の心理にはそれを生じさせる構造的・システム的な要因が裏に隠れている可能性がある、という一つの視点を得ることができた作品でした。

個人的には「走らせたい」というセリフが超印象に残りました。
吹雪いてるのは嫌だけど、晴れてる雪山はきれいだな~と思いました。
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