思った以上に映画に無邪気と言うか、タルコフスキーの様な世界感と白黒のノワール感と相まって、ビジュアルの強い映画。
話はとても単純。当時のその国の背景がわかったら何か感じるのかもしれないが、ただただ映…
歌手と不倫している男が彼女に接近するため、彼女の夫に運び屋業を依頼して二人きりになろうとするお話
タル・ベーラ監督の原型が垣間見えて面白い。途方もない長回しとバチバチにキマった画作り、終末感や厭世…
壁、窓、柵、扉、または雨。
世界を遮断し、分断するもの。
見ることはできるが、聞こえることはない。
聞くことはできるが、見ることは許されない。
終わりのない反復記号に幽閉され、世界から少しずつ切り離…
これは何を否定したい物語なんだろう。批判的な作りをしている気がするが、肝心の内容が思い浮かばない。
監督はこの物語はハンガリーでは日常的に起こっていることのひとつと発言している。
外界から隔絶された…
降り止むことのない雨と生気のないセックス、犬、音楽、永遠を望むダンス、解放。重々しく陰鬱たるパトスが死にかけながら湧き上がってくるこの不吉さ不気味さを全身に感じながら、人生のペシミスティックな側面に…
>>続きを読む絶望の中で希望がちらつくけど希望に向けて前進も後退もしない狭間の領域に巣食う人の倦怠。
愚か者を道連れにしてはならない、ましてや魔女なら尚更。
良き伴侶を得られないのなら孤独に歩め、悪を成さず、求め…
このレビューはネタバレを含みます
・この映画で感じられる多幸感を他の映画のそれと比較しようとするとどうしても失敗してしまう。それだけ独自性を持った作りになっていると感じる。
・これだけガチガチに決まった映像で演出しているのはリアリテ…