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大切なのは愛すること
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『大切なのは愛すること』に投稿された感想・評価

Uえい

Uえいの感想・評価

3.5
アンジェイ・ズラウスキー監督は「ポゼッション」が大好きで、他は見た事がなかった。あの雰囲気は監督の作風だという事がわかり、他の作品が見たくなる。

かつて女優として一線で活躍していたナディーヌは、生活のためB級のポルノまがいの映画に出演していた。そんな中、カメラマンのセルヴェに恋をする。しかし彼女には夫がいた。こんなメロドラマ的ストーリーだが、独特の激しさが随所に光る。

セルヴェはナディーヌに応えられないでいた。彼はギャングの叔父に育てられ、乱交などアブノーマルな行為の写真を撮らされていた。彼はナディーヌの生活を助けるために叔父から借金をする。

同じ様なシーンを繰り返しているのが印象的だった。ナディーヌとセルヴェが向き合い、彼女の顔にズームする、と同時に音楽が流れる。なんだかギャグっぽくも見えてくるが、ナディーヌの目線から溢れる愛と、応えられずにいるセルヴェが向き合う。繰り返すうちに二人の間の壁が強調される。

カメラもカメラマンの存在を意識してしまうほどぬるぬる動く。初めの奥行きの移動を活用したシーンからグッと心を掴まれた。そして、初めと最後のシーンが鏡写しの様になっている。初めはナディーヌがB級映画を撮影しているシーンで、血まみれの俳優に愛していると言う必要があるが、言えなかった。最後、セルヴェが叔父の仕事を抜けるために暴行され、血まみれの中、ナディーヌが現れ、愛していると伝える事ができる。血まみれや過剰な演出の中、ピュアな愛が逆に強調されていた。
[映画はシシーを救済し得たのか] 60点

旅先でふとMUBIを覗いてみると、ラインナップがごっそり変わっていた。チャップリンが4つ、ヒッチコックが3つ「ケレル」「人生スイッチ」などが入っていたが、その中に以前から見たかった本作品が入っていた。これは見るしかないではないか。というわけで歩き回ったあとホテルで本作品を見たせいか、何ら感情が湧かなかったのだが、それが映画のせいなのか私のせいなのかは判別不能である。

ロミー・シュナイダーは不安定な女優人生を短くも美しく生きた女優である。そんな彼女は1974年当時、最初の離婚を経験し、故郷から売国奴呼ばわりされ、身も心もボロボロだったはずだ。本作品のナディーンも落ちぶれてソフトポルノに出るしか道のない女優であり、どうしてもロミーと重なってしまう。

唐突にキンスキーが出てくるのだが、ズラウスキはキンスキーの取り扱い方を心得ていなかった。キンスキーは画面を支配する力が強すぎるため、使用法を守らないと邪魔になってしまう。本作品ではロミーの同僚としてリチャード三世に出演するのだが、明らかに場違いな感じがする。ただ、自信を失ったナディーン=ロミーにキスして"俺にはこれしか出来ねえ、鏡見てみろ、いつまでもキレイじゃねえか"と言ったのには泣いた。

物語はナディーンに惚れたカメラマンがリチャード三世の劇に彼女を使うことを条件に出資し、ナディーンの夫と三角関係をごちゃごちゃやる映画で至極退屈。題名の"もっとも大切なもの=愛"は勿論主題ではあるものの、根底にある"愛への渇望"の表現が薄っぺらくて全く響かなかった。

ズラウスキとロミーは演出を巡って大喧嘩したらしいが、結局セザール賞を授賞し、ロミーの後半生では最も成功した部類に入っている。なんだかなぁ…
Shaw

Shawの感想・評価

3.7
04.06.2022
12.15.2022

ズラウスキーにしては無駄にメロドラマティックなわりに狂気度が低く散漫な印象。

役者の演技と難解さは相変わらずだが、ジョルジュ・ドルリューのバリエーションが著しく欠落したしつこい音楽(メロディは素晴らしい)とダルいペーシングにわりとすぐ飽きてくる。

しかし本作は自分の頭の片隅にずっとあって年内にもう一度見たくなってしまったという事実が何故か残る。

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上映日:

1983年11月19日

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上映時間:

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配給:

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