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パリ横断のoのレビュー・感想・評価

パリ横断(1956年製作の映画)
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ドイツ占領下のパリ。戦時下だけに食糧難なわけで、食肉は貴重。闇市でひと儲けを企んだ連中は……?
この映画、撮影と照明設計がすごい。
徹底して画面が暗い。でもこれが戦時下の夜の暗さを物語っているようで、とてもリアルに感じられる。
中盤の影絵の緊張感は影絵好きにはたまらないシーンかと思います。
ただ個人的に残念なのは、ジャン・ギャバンがふてぶてしい態度で強弁をふるって弱者を脅すことと、お忍びミッションなのに大声でがなりたてるからスリリングよりコミカルが上回ってしまってるところ。
ケンカしてもなんだかんだお互いを思ってる中年カップルの支え合いが、映画を見た後にふとよみがえる、味わい深いものにしてくれてますね。
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