ノラネコの呑んで観るシネマ

西遊記 ヒーロー・イズ・バックのノラネコの呑んで観るシネマのレビュー・感想・評価

4.2
これも洋画アニメーションの例に漏れず、完成から3年も待たされた。
西遊記とあるが天竺には行かず、三蔵法師も出てこないし、物語はほぼオリジナル。
ひょんなことから封印を解かれた孫悟空が、妖怪につけ狙われる小坊主リュウアーと小さな女の子を助けて旅をする。
この話では、悟空の頭ではなく腕に枷が嵌められており、本来の神通力が使えないのがポイント。
基本的に、500年の封印にもあまり反省してない悟空の成長物語の色彩が強く、ただのバカ力の猿になり下がった彼が、旅を通して伝説のヒーローとして帰ってくるまでの物語。
レンダリングに時間とお金が掛けられなかったのか、ノイズが多いのが気になるが、独特のタッチのビジュアルも味があり、活劇としても見応えはたっぷり。
愛らしかったり、気持ち悪かったり、キャラクターもなかなか魅力的。
土地神さまはペットに欲しいw
上映館が少ないのと、吹き替えのみなのが残念だが、宮崎吾朗による日本語版の出来は良い。
ワクワクする冒険には日本の少年漫画的熱さもあり、非常に満足度の高いファミリー映画だ。