祖母が亡くなり兄もどこかへ連れていかれ、孤独になってしまった少年は父方の祖母の家に引き取られるが...というお話
『My Childhood』の続編。前作は所々に印象的なショットは含まれるものの映画の全体的なタッチは普通のドラマとあまり変わらない印象を覚えたものの、本作はかなりアヴァンギャルドな作風に仕上がっていて驚いた。シーン同士の繋がりも薄く場面場面だけが繋がっていて、その場面もブツ切りされることでシーン同士の流れが見えてこない。子供の頃の記憶の混濁を見せられているようでもあるし、シュールでもある。
演出やショットもまた一際シュールで凄い。カラー映像で描かれる劇中劇映画、担架を家の中に運ぶ場面、窓越しの会話とそれに見捨てられた構図の少年、ナイフを持って走り出す場面など、良いショットとシュールな演出が高頻度に入ってくるから面白い。