ノイジー

ロスト・バケーションのノイジーのネタバレレビュー・内容・結末

ロスト・バケーション(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

2020/05/19鑑賞。


--ネタバレあらすじ--
母が亡くなった医学生の主人公は、医者になる夢を諦めようかと悩む。
過保護気味な父から少し距離を置くため、とりあえず気分転換に趣味のサーフィンをしに、秘密のビーチへ行くためにその辺で出会った男に送ってもらう。
秘密のビーチは母が昔来ていた場所。

その海で2人の男サーファーと出会う。
「もうすぐ暮れるから浜へ上がろう」と優しく提案してくれる男たちだが、名残惜しく思い『あと一本波が来たら』と返す。

1人で周りの海面を見渡すと、怪我をしたでけぇクジラが浮かんでいる。臭い。
1本波が来たしそれに乗って浜に帰るか。
するとサメに足をかじられた!
急いで岩に登り助かったが、出血量がエグくてそのうち死ぬ。
とりあえず紐で縛って止血して誰か来ないか待っていると、酔っ払ってそうなおっさんが浜に倒れているではないか。
なんとか大声を出して助けを求めるも、おっさんは主人公の荷物を盗み去ろうとする。
ついでに海面に浮かんだサーフボードも。
そしてサメに下半身と上半身を真っ二つに。
オワタ。

と思って次の日まで寝ていると、昨日出会った2人の男がまた来た!
忠告をしたがサメに食われて最悪。
1人の男が持ってたヘッドカメラにビデオメッセージを残し、40Mほど離れたブイへ決死のダイブ。
運が良かったのか大量のクラゲを盾に、ブイへとたどり着いた。
だがブイに噛み付いてくるサメ。
機転を利かせてサメを串刺しにして、ハッピーエンド。




--感想--
サメ映画の中ではトップに食い込むくらい面白かった!
ハラハラドキドキ出来たし、何より主人公の痛々しい演技がすごい。
サメに食われたシーンは足無くなってても不思議じゃないけど、まあご都合展開ということで。
自分に言い聞かせながら、パックリ開いた傷口をピアスで縫っていくのは痛すぎてこっちが涙出そうになるわ。

序盤は考えなしで行動してて抜けてるな〜と思っちゃうけど、
実際のところ破茶滅茶に頭いい女の子だった…。
サメの周回時間を測ったり、医学生としての知識をフル活用したり。
主人公にイライラしないで、心から「助かってくれ…!」って思える。

それに無駄な登場人物を出さないのが◎。
もし一緒に仲間来てて、足手纏いになって、ケンカして…とかなったら、それはそれでいいけどもイライラするし。
場所もほぼ岩場で、ミニマム構成ではあるけどそれを十分生かしてる。
カメラワークも効果音もBGMも、無駄がない。
すごく綺麗に纏まってる。

しかも緩急を付けるための鳥も良い。
男2人が来たら主人公に知らせてくれるし、なんの娯楽もない岩場での唯一の癒し。
仲が良くなって傷を手当てするのも心にくる。
ブイへ行くためにお別れするときは鳥にも「絶対死なんで…生きて…」と願える。
サメとの対比で本当にいいキャラしてる。

ん?ってなったのはラストの-1年後-。
こんな壮絶な思いしてたった1年で妹と父と海来れる??
しかもサーフィン。
せめて3年後くらいじゃないと違和感かな〜。

しっかり伏線回収してるの花丸。
毒サンゴ,友達からのメッセージ,クジラ…。
モヤモヤせずに終われるの好きよ。



全体的にほんと纏まりがよくて、
一般の人に自信を持ってオススメできるサメ映画だったな!
ノイジー

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