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キートンの西部相撲のMのレビュー・感想・評価

キートンの西部相撲(1935年製作の映画)
3.8
家族全員のキャラクターがかなり立っていると思ったら、キートンの実母と実兄が出演していたトーキー映画。
家族メンバー全員がシュールなボケでツッコミ不在。だが、これが非常に上手く機能していて、トーキー映画に移行してからキートン映画にあった違和感を上手く打ち消してくれている。

トーキー映画になってから、会話の中でキートンがシュールにボケても周囲の俳優はツッコミができない。ただ傍観しているだけ。
キートンが1人空回りしてしまう。

では周囲もボケれば良いのか?というとそう簡単な話でもなく、笑顔で陽気にボケると無表情のキートンと親和性が悪い。
その答えをこの作品は持っているのではないか。

そう。
皆がキートン同様に無表情に
シュールにボケる。
そうすればキートンは絶対に浮かない。

さように良き作品だったが、
ラストのプロセスシーンはイマイチ。
キートン1人が右往左往している姿が機能していない印象だった
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