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メーテルレジェンド 交響詩 宿命 第二楽章のmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.4
メーテルレジェンド後半。
OVAとして2本に別れている作品なので仕方ないが、前半と後半に同じような場面が出てくるのが勿体無い。

例えば騙されて機械化人になったプロメシュームが、“機械に心を乗っ取られる”と“娘への愛で自我を取り戻す”のイベントが繰り返される。
1本の映画内なら、この手の感動的なシーンは1回で十分だが、これが前後各1回あるのが惜しいなぁ。同じような展開が重なるし話が止まる印象がある。

しかし、機械化に対する脅迫概念のようなものが前編にわたり不穏な空気を印象づけているのは良い。
環境変化による飢餓が機械化を選ばせ集団で狂って行く様は、あたかも民衆が貧困により軍国主義に傾倒して行くかのように見える。
SFを通して、“貧すれば鈍する”集団心理がちゃんと描かれているのは高く評価しても良いと思う。

999に乗ってラーメタルをあとにするメーテルとエメラルダス。プロメシュームの闇落ち。全体的に雑な所もあるが、話の辻褄合わせは割と良く出来てると思う。
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