ねぎおSTOPWAR

空と風と星の詩人 尹東柱(ユンドンジュ)の生涯のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

4.0
満州に生まれ、福岡の獄中にて死んだユン・ドンジュ尹東柱。
チャン・リュル監督の映画によく出てくるんです。リュルさんと同郷出身の詩人だから。

この映画はカン・ハヌルくんも良いですが、断然パク・ジョンミンくんが光っていました。自然と眼が引き寄せられます。凄いっす。


かつて「アメリカは移民の国だから伝説やらを持たず、人々が寄り添う言葉として”詩poem”が役割を果たした」って話を聞いたことがあります。韓国では映画「マルモイ」にあった通り日本語の強制により言語を失おうとしていたわけで、アメリカとは別の意味でしょうが”詩”は人々に意味のあるものだったのでしょう・・。
ユン・ドンジュさんへの理解は足りていませんが、この作家が死ぬには余りに早過ぎました。

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当時の日本警察がやっていたことは、同じ日本人として辛い気持ちになります。・・これは誇張されていない現実ですよね。
日本の公安が当時アカ:共産党などの団体に行った嫌疑や追及は映画とまるで同じだろうし、なんなら韓国になってからの韓国政府によるアカ狩りも変わらない。
「日本がこの当時だけ、朝鮮人にはこういった取り調べや拷問を行っていない』とはあまりに筋が通らないですね。つまり映画は本当のことを描いている。


いずれにせよ、日本で言う昭和の時代、国籍問わず多くの無実の人、正義の人が黙殺されていったことは確かです。今生きる人間は皆その上に立って生きていくしかないわけで、せめてきちんと理解して助け合う道を取りたいものです。


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