17分版・1950年作、アンガー21歳。
7分版・1979年作、アンガー50歳。
ファンタジックな舞台セットと衣装。
天使のような女性(月ウサギの化身?)と彼女に惚れている道化師、それを邪魔する悪魔。道化師は一生懸命彼女に近寄るのだけど全く相手にされない。それを鼻で笑う悪魔の顔、絶妙な半笑い感が地味に好きだった。
モノクロフィルムに差し込まれるカラーの月。サブリミナル的に映り込む謎の紋章。50年代オールディーズの楽曲がバックで流れているかと思いきやいつのまにか民族音楽のケチャに変わったり、映像に反するような楽曲センスが突き抜けていて良い。
7分版は同じフィルムの再編集ですが、カラーの場面がモノクロ表現だったり不穏な皆既月食の場面が差し込まれたりしてる。使用されてる曲も違うしラストも違う。
月のウサギって海外でも日本と同じ見立てがあるのかな、って気になった。調べたところインドや中国、ヨーロッパなどでもウサギの見立てはあるそうな。この短編については日本の昔話がモチーフとなっているようです。