のんchan

丘ののんchanのレビュー・感想・評価

(1965年製作の映画)
3.9
シドニー・ルメット監督作品を続けて鑑賞、こちらは砂漠でロケを敢行している。

第二次世界大戦中の悪辣は陸軍刑務所における過酷な状況、そこに蔓延る理不尽さを生々しく描いた社会派ドラマ!


アフリカにあるイギリス陸軍刑務所。そこは特務曹長ウィルソン(ハリー・アンドリュース)が看守長として25年もの間、実権を握って我が物顔で牛耳っていた。

タイトルの『丘』とは、刑務所の敷地の真ん中に、側面を石で築き足場の悪い砂で積み上げた小高い丘があり、囚人たちは灼熱の太陽の下、大きな袋を担がせられ上ったり下りたりをしつこく強要され、倒れるまで重労働を課せられていた。

そこへ送られて来た囚人兵は黒人を含む5人。早々にウィルソンに目を付けられていた。
その中に、出撃中に部下を引き連れて退却したため格下げされた、戦争を嫌うロバーツ(ショーン・コネリー)がいた。

看守のウィリアムズは戦地に行ったことのない体力のないスティーブンを執拗に痛めつけ、あまりの過酷な労働をさせたせいで命を落としてしまう。

ウィルソンが内々の事故死として処理することに納得がいかず、正義感の強いロバーツは陰でウィリアムズに半殺しにされながらも、医者と所長に真相をぶちまける。

なんとか収まりそうな時、同室の3人の囚人がやり場のない怒りが収まらず、憎きウィリアムズに殴りかかり襲ってしまう。
そうなると元の木阿弥、ロバーツは怪我をした意味もなく頭を抱え込む...


モノクロで、ある意味ワンシチュエーションのようだが、あっという間に終わった感じ。 


ショーン・コネリー、当時34歳。髪、眉、髭、胸毛の濃さで圧倒されそうだったけど、均整のとれた身体、曲げない一本気は男らしかった。
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