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ボーン・イン・フレイムズの一のレビュー・感想・評価

ボーン・イン・フレイムズ(1983年製作の映画)
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ポストパンク時代の力強いフェミニズム・アジテーション映画。社会民主主義革命から10年後の近未来のアメリカであっても、その内実は性差別が氾濫しているというのは結構キツい見立てで、この映画が作られた1980年前後と今と少しでもマシになったはずだよね…?と考え込んでしまう(特に日本、マジで)。ラストではWTCのアンテナを爆破してしまうという9.11以後の現在では心穏やかに観られないテロリズム描写もあるが、それでもクールには間違いない。一人の黒人女性の死によって、微妙にベクトルを異にしていた集団が団結していく様とかやっぱアツいもん。監督リジー・ボーデン、柳下毅一郎『殺人マニア宣言』で読んで知った同名のシリアルキラーから取った名というのもなんかいい。覚えておきます。
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