アベラヒデノブ0阿部羅秀伸

ブレードランナー 2049のアベラヒデノブ0阿部羅秀伸のレビュー・感想・評価

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
4.6
全カット好き。
ずっと眺めていられる。
絵画のような、GODIVAのチョコレートのような、上品すぎる味わい。
路地裏の汚れた雑踏の錆びれたカットですら美しい。
光と影、どちらも美しい。
もっと浸っていたかった。
人間よりも、より人間らしく。
大義のために自らが犠牲になるのは、人間らしい行いである。
うーん、と考えさせられた。
本物の人間、ならば、命を守るために逃げ出すようなズルい行動も起こすだろう。
それもまた、人間らしい行い。
人間らしさを求めすぎたあまり、レプリカントたちは、選択肢を失っている。
人間らしさ、そんな理想の"らしさ"など、捨ててしまえば良いのに、と思ってしまった。
僕がいい加減な人間だから、だろうか?それとも、生粋の人間、だからだろうか?
製造過程など、何の判断基準にもならない。
作られた記憶だとしても、本人の世界のリアルなら、それは本物でいい。
もっと早く観ておけばよかった。大傑作でした。