Yuichi

ブレードランナー 2049のYuichiのネタバレレビュー・内容・結末

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

前作ブレードランナーを見た時に感じたのは、いや原作とあまりにも違わないか?という疑問だった。そして、見た後に、原作と映画は世界観だけを同じにしていて、ストーリーは違うものという説明を聞いて、先に知りたかったと後悔したのを覚えている。

今回はそもそも小説では存在しない続編ということで、世界観を楽しみながら見ることができた。

何よりも映像表現が美しい。ウォレス社の黄色い世界観と水の波紋のシルエットを使った照明はずっと見ていたくなる。

ストーリーとしては、レプリカントと呼ばれる人造人間が、旧型を処理するうちに、ある問題にぶち当たる。

それが、レプリカントが子どもを産んだかもしれないという噂のような話。

その謎を探り、子どもを殺すことを命じられた主人公は、その問題を追い求めるうちに、自分がその子どもだったのではないか。自分は奇跡の子なのかもしれないと、希望を持ち始める。

しかし、その希望は打ち砕かれ、自分は量産型のレプリカントだと改めて思い知らされる。そして、それでも、大義のために死ぬことは、人間らしいことだと信じて、行動に起こす。

人の記憶の曖昧さ、人と人以外の境界線。人とは何か、を問いかけるSF作品。
ただ、まあ冗長なところは否めないし、もう少しテンポを上げてほしいところ。じっくり序盤に時間を使った割には、さいごの悩みのところ、主人公の成長のところは駆け足の感じがあり、もったいなく感じた。
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